日本医学教育機構(JACME)とは? ~設立の目的と背景~

設立目的

我が国の医学教育の質を国際的見地から保証することによって、医学教育の充実・向上を図り、我が国の保健、医療、福祉、衛生、並びに国際保健に貢献するため、医学部・医科大学等における建学の理念を確認するとともに、世界医学教育連盟(WFME)の国際基準をふまえて医学教育プログラムを公正かつ適正に評価することを目的とする。~定款より引用~

日本医学教育評価機構(JACME)設立の背景

国民に良質の医療を提供することは、医師を養成する機関にとって必須の命題です。そのため医学部ではたえず自己点検及び外部評価を通し、医学教育の質を国民に向けて保証することが求められています。


我が国の医学教育評価への取り組みは、学校教育法に基づき大学基準協会、大学評価・学位授与機構、高等教育評価機構の3団体によって行われてきましたが、個別の学問分野別評価は実施されていませんでした。しかしながら、昨今の医学・医療のグローバル化を背景に、医学教育では分野別評価制度の確立が必須の要件となってきています。

医学教育分野別評価について

文部科学省では、「今後の医学部入学定員のあり方に関する検討会」(平成23年12月)で、「我が国では、医学教育に特化した分野別評価は行われてこなかったが、我が国が国際水準の教育を実施していることを証明するためにも、日本の医学部が世界医学教育連盟(WFME)のグローバルスタンダードに基付く医学教育プログラムの評価を受ける環境を整備促進し、医学教育に特化した分野別評価制度を確立すべきである」と指摘されました。


また、国の第2期教育振興基本計画(平成25年6月閣議決定)においても、高度専門人材育成に向けて、「大学における分野別質保証の構築・充実に向けた取り組みを促進する」こととしています。

医学教育をめぐる海外の動向と2023年問題

一方、イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア等の欧米諸国では、Medical Councilや医学校協会等が中心となって、医学教育の分野別評価を10年以上も前から実施しており、また、韓国、台湾、タイ、マレーシアなどのアジア諸国においても、自主的に医学教育の分野別評価が実施されています。このような世界的趨勢のなか、2010年9月に、米国医師国家試験受験資格審査NGO団体(ECFMG)から、「2023年以降は、国際基準で認定を受けた医学校の出身者にしか申請資格を認めない」との通告がありました。


このことを、上記のようなグローバル化に対応し、国際的に通用する医師養成制度を確立すべきとの警鐘と受け止め、これを機に全国医学部長病院長会議(AJMC)内に「医学教育質保証検討委員会」が組織され、医学教育分野別評価制度の確立に向けた議論を開始しました。同時に文部科学省とも協議し国際的にも通用する医学教育の質保証の仕組みづくりを目指すこととなりました。

設立までの経緯、これからの活動

医学教育分野別評価を実施するためには、母体となる組織が必要となります。ECFMGの要件、また世界医学教育連盟(WFME)の要項にも、医学教育分野別評価団体の資格として、「政府and/or全医学部に認められている」ことが条件になっています。また、「評価は国際基準で行う」という条件も提示されているので、「医学教育質保証検討委員会」を設け、議論を行うなか、分野別評価組織として「日本医学教育評価機構(JACME)」が設立されることになりました。


評価基準はWFMEのグローバルスタンダード(2012版)に基づく日本版を作成することが提案され、この提案は、平成24年度と平成25年度の全国医学部長病院長会議総会において協議され、承認されています。


日本医学教育評価機構(JACME)の目的とするところは、単に全国の医学部・医科大学がECFMGの受験資格を得ることだけではなく、我が国の医学教育の質を高め、国際的な基準からみても諸外国にそん色ない医学教育が実施されていることを広く世界に示すことにあります。さらに医学部・医科大学の使命である「国民に良質の医療を提供できる医師の育成」に向け、医学教育現場での改善への取り組みを今以上に促進していくことにあります。


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